愛知)元地域おこし協力隊員が開発、肌にやさしいオイル

 チャノキの種を搾った化粧用油「設楽茶油」の開発に成功した人がいる。愛知県設楽町の地域おこし協力隊員だった杉浦篤さん(34)=同県知多市出身=。同町特産の「田峯(だみね)茶」を使い、化学物質過敏症などに悩んだ自らの経験と、基礎生物学研究所=同県岡崎市=などで培った研究者として知識を生かし、肌にやさしいオイルに仕上げた。 杉浦さんは、鳥取大学農学部で植物の遺伝子やたんぱく質などの研究に携わり、大学院修士課程を経て、基礎生物学研究所の研究員になった。6年前に突然、化学物質過敏症が発症。ひどい肌荒れなどに加え、たばこや洗剤などの香りを嗅ぐだけで発作が起こり、歩くこともままならず、研究所を辞めざるを得なくなった。 その後も効果的な治療法もみつからず、都会を離れて空気がきれいな場所で暮らすことにした。知人の紹介で同県豊田市北部の山間地にある空き家を借り、1年半ほど療養すると、症状は徐々に改善していった。 なんとか社会復帰を図ろうと、…

宮崎)西南戦争と都城の人々の関わりに焦点 歴史資料館

 宮崎県都城市都島町の都城歴史資料館で「西南戦争」展が開かれている。1877(明治10)年に西郷隆盛の軍隊が明治新政府軍と戦って敗れた西南戦争について、都城の人々との関わりを軸に、27点の展示資料をもとに紹介している。 市教委文化財課によると、明らかになっているだけで都城地域から西郷軍に2386人、政府軍に28人従軍。そのうち戦没者は西郷軍271人、政府軍14人だったという。同展では、市史・町史や石碑などから判明した従軍者・戦没者の名前を全員掲示してある。 また、戦争中に「速報」として、ほぼリアルタイムに刊行された錦絵を展示。都城での西郷軍の軍議を描いた錦絵では、西郷隆盛の周囲を村田新八らが取り囲んでいる様子が描かれている。ただし、文化財課によれば、都城に西郷軍が入ったことは間違いないが、西郷自身は入らなかったという。 田原坂(熊本県)の激戦の場面…

徳島)しめ縄づくり最盛期 鳴門の藤川商店

 お正月に住宅などの玄関に飾られる、しめ飾りづくりが最盛期を迎えている。鳴門市大麻町姫田の藤川商店は5日に神事をして、本格的な出荷を始めた。 稲刈り前の7月に刈り取って低温貯蔵しておいたわらを「エビ締め」で編み、ウラジロやダイダイなどを付ける。出荷先は県内や京阪神の量販店など。種類は50ほどあり、最近では大型より1千円ほどの中型のものが人気だという。 しめ飾りづくりを50年近く続けているという藤川敏夫さん(68)は「今年は晴天が続いたため、わらの品質はよいと思う。飾る人の来年の無病息災を願って作っています」。(福家司)

栃木)日光折々 日光山輪王寺で冬支度のこも巻き

 栃木県日光市の世界文化遺産の日光山輪王寺で23日、境内にある49本のアカマツを害虫から保護する「こも巻き」の作業が始まった。二十四節気の霜降(そうこう)を目安に行っている行事。日光はこのところ冷え込みが厳しくなってきており、訪れた観光客は冬支度の様子を眺めていた。 アカマツは樹齢60年から210年で、高さは10メートルから25メートル。この日は朝から植木職人が、歴史を刻んできた貴重な木々に丁寧にこもを巻き付けていった。(梶山天)

サンドが砂丘に、ポケモンイベント 「二度三度来て」

 人気アニメ「ポケットモンスター」のキャラクターによる県PRイベント「サンドおいでフェスin鳥取」が6日、鳥取砂丘(鳥取市)で始まった。スタンプラリーやゲーム「ポケモンGO」と連動したイベントなどが実施される。来月14日まで。 この日は午前10時から砂丘でオープニング発表があり、砂地に住むポケモンのサンドと雪山などに住むアローラサンドの着ぐるみが登場した。砂丘にちなみ、2匹が選ばれたという。平井伸治知事が「とっとりふるさと大使」に任命し、今後は県内の観光名所やイベントに出演する。 イベントは県が主催し、ポケモンのブランドを管理する株式会社ポケモンが協力。7日には境港市の水木しげるロードにも登場する。期間中、ゲーム「ポケモンGO」上では、普段より多くサンドやアローラサンドが現れるという。平井知事は「砂丘はポケモンにぴったりの場所。二度三度(サンド)来て欲しい」と話した。(鈴木峻)

大阪)想定外の石敷きに感嘆 仁徳陵発掘の徳田さん講演

 大阪府堺市の大山(だいせん)古墳(伝仁徳(にんとく)天皇陵)で宮内庁と堺市が実施した共同発掘調査で、担当の徳田誠志(まさし)・同庁陵墓(りょうぼ)調査官(56)が9日、奈良県明日香村で関西大が開いた飛鳥史学文学講座で講演した。 古墳の最も内側の濠(ほり)と2番目の濠に挟まれた第1堤(つつみ)の調査は10月23日から始まり、今月5日に終了した。 講演で徳田氏は、2番目の濠側で円筒埴輪(はにわ)の列が見つかったことは「想定内」と説明した。一方、内側の濠側には埴輪列がなく、「最初からなかったのか、浸食で失われたのか、堤の幅が最も広いところで発掘して確認したい」とした。 一方、堤の上面にこぶし大の石…

香川)四国の企業の7割「就活ルール必要」 四経連調査

 四国にある企業の約7割が、新卒学生の採用日程などを申し合わせた「就活ルール」を必要と考えていることが、四国経済連合会の調べでわかった。大学は回答した全てが「必要」と答えた。企業、大学とも、就活の時期に一定の縛りがあるほうが、他の仕事や学業と両立しやすいと捉えていることがうかがえる。 四経連が11月、四国に本社のある319社を対象にアンケートし、155社から回答を得た。就活ルールをめぐっては、これまで仕切り役を担ってきた経団連が廃止を決め、2021年春入社の採用から政府が主導することになっている。 現行ルールは、説明会、面接、内定の解禁がそれぞれ3月、6月、10月となっている。四経連の調査では、54%の企業がこのルールを「妥当」と回答。「ルールは必要だが、日程を再考すべき」の18%とあわせて7割を超えた。「ルールは不要」は14%だった。 「必要」と答えた企業にメリッ…

福岡)ブランド鶏「小倉ふる里どり」地元中学生が飼育

 年間2千羽ほどしか流通せず、知る人ぞ知る北九州市のブランド鶏「小倉ふる里どり」の飼育を、北九州子どもの村小中学校(小倉南区)の中学生が始めた。地元ゆかりのニワトリをみんなで育て、様々な学習につなげていくのが狙いだ。 「可愛い」。正午前、生徒たちが体育館裏に作ったニワトリ小屋に13羽のヒナが放たれた。生後5週間ほどで、羽根が茶色く色づき、大きくなり始めているが顔つきや足取りにはまだ幼さが残る。 子どもの村小中学校では、「プロジェクト」と呼ぶテーマを決めた体験学習が時間割の中心になっている。ニワトリを育てるのは「くらしの文化」を学ぶ13人の生徒たち。今年のテーマは「火」で、火おこしや調理、食事のルーツと学んでいくうちに家畜の飼育につながり、ニワトリをみんなで飼うことに。 飼うならば地元につながりのあ…

新潟駅のそば店、60年の歴史に幕 使用停止のホームで

 JR新潟駅1番線ホームの立ち食いそば「新潟庵(あん) 1号ホーム店」が30日、60年の歴史に幕を下ろした。別れを惜しむ客がひっきりなしに訪れ、午後6時半すぎに最後の客が丼を返すと、のれんが外された。 1958(昭和33)年、現在の駅舎と同時に開業した。新潟駅では今年4月に在来線高架化の第1期分が開業し、店がある1番線が使用停止になった。運営するJR東日本グループのトッキーによると、「人の流れが変わったことで売り上げも客数も減り、閉店の一因になった」という。新幹線13・14番線ホームの店舗は営業を続ける。 福島県喜多方市から食べに来たという小池宏康さん(49)は「新潟らしくて昭和っぽくて、この雰囲気がたまらなく好きだった」。30年ほど前から通っている。1週間前に閉店を知らせる貼り紙を見て、最終日には必ず来ると決めていた。「最近の駅はどこに行っても同じテナントばかり。新潟らしさはこういう日常の中にあるのに、大事なものをなくしたと思う」 13種類ある麺類メニューの中…

開業から54年無事故、ラストラン 黒部ダムのトロバス

 立山黒部アルペンルートの扇沢駅(長野県大町市)―黒部ダム駅(富山県立山町)で運行されているトロリーバス(愛称・トロバス)が30日、今季の営業終了とともに、最後の運行を終えた。老朽化などが理由。開業から54年続く無事故記録は、来年から電気バスに引き継がれる。 ラストランの式典は黒部ダム駅であり、関西電力の村田直樹・黒四管理事務所長は「先輩から引き継いだ無事故運転を全うできることはほっとしている」とあいさつした。 最終日はファンらでにぎわい、扇沢行きの最終のトロバスには、約300人が乗車した。東京都大田区の会社員中矢真道さん(45)は「自分の目でしっかり見届けようと思います」と話した。扇沢駅近くの斜面にはファンらが集まり、トンネルから出入りするトロバスを撮影していた。 トロリーバスは1964年8月の開業から延べ6162万人が利用、無事故記録を更新した。来年からは車載のバッテリーを電源に、天井に装着したパンタグラフを通じて充電する電気バスに切り替わる。 ラストランを担当した運転士の…