神奈川)ハーバリウム+日本人形で伝統を発信

 草花をオイルとともに瓶などに詰める「ハーバリウム」と、造花、和紙の日本人形を組み合わせたオブジェ作りに、横浜市青葉区のフラワーデザイナー、星野久美さん(49)が取り組んでいる。和の趣向を採り入れた作品は来年の東京五輪・パラリンピックを見据えたものだが、国内の人にも改めて日本の伝統文化に触れてほしいという願いが込められている。 星野さんは2年前、破産した老舗の折り紙・和紙製造会社の紙を無償で譲り受けた。慣れ親しんだ折り紙への感謝の気持ちから、全国の仲間とその紙を使って日本人形「着物ドール」を作るプロジェクトを昨年9月まで実施した。 この活動の際、和紙の日本人形作りや着物の着付けも習い始め、「もっと和紙や着物の良さを広く知ってもらいたい」との思いを強くした。より身近で手に取ってもらいやすい形は――と考えている時、女性の間で流行していたハーバリウムに目が留まった。様々な大きさの瓶などの容器に、草花とオイルなどを入れるのがハーバリウムで、インテリアとして人気がある。 さっそくデザインを考え始め、…

宮城)コキア染まる秋 みちのく湖畔公園

 宮城県川崎町にある「国営みちのく杜(もり)の湖畔公園」のコキア畑が赤く染まり、秋の深まりを感じさせている。 約0・5ヘクタールのだんだん畑に約5千株が植えられている。猛暑と早い梅雨明けの影響で、例年よりも大きなものが目立ち、大きい株だと高さ90センチもある。紅葉は10月末ごろまで楽しめ、遠足に訪れる子どもたちや、家族連れでにぎわう。仙台市から一家3人で来た会社員茶木康平さん(34)は、「ブログでチェックし、見頃を狙いました。緑からきれいな紅葉に変わっていいですね」と見入っていた。(伊藤政明)

高知)「サバ缶洗って震災復興」ライター須田さん報告

 東日本大震災で被災した水産加工会社の復興を描いた「蘇(よみがえ)るサバ缶」の著者須田泰成さんが南海トラフ地震に備える防災イベントで講演した。 須田さんの講演は2月9日、高知市の高知工科大のキャンパスであり、市民や学生ら約60人が参加した。 宮城県石巻市の水産加工会社「木の屋石巻水産」は、津波でサバ缶100万缶が流出した。正規の流通ルートの販売は困難だったが、缶詰だったので中身に問題はない。会社再建の支援金の足しにと、社員がコツコツとサバ缶を洗って販売した。 コメディーライター兼プロデュ…

鹿児島)鹿児島マラソン、1万2500人が力走

 早春の鹿児島を駆け抜ける「鹿児島マラソン2019」(同実行委など主催)が3日、鹿児島市と姶良市で開催された。曇り空の下、全国から集まった約1万2500人のランナーが、温かな声援を受けながらゴールを目指した。 4回目の今年、フルマラソンには9889人、ファンラン(8・9キロ)には2634人が参加した。鹿児島市のドルフィンポートに集まったランナーたちは午前8時半、号砲と同時に一斉にスタート。アニメや漫画のキャラクターなどの仮装で、雰囲気を盛り上げるランナーの姿もあった。 コースの各地で「頑張れー」「ファイトー」と声が響き、様々な応援やもてなしがランナーを支えた。市中心部の中央公園では豚汁やおにぎりなどが振る舞われ、体を温める足湯も設けられた。ゴール地点では、走り終えたランナーを鹿屋市出身のタレント国生さゆりさんらが迎えた。 フルマラソン男子では、日置市…

わがまち遺産)特産品、地元の誇りを形に

 札幌からニセコや洞爺湖方面に向かうドライバーを出迎える中山峠に、「アスパラの塔」がある。日本で初めてアスパラガスの本格生産が始まった喜茂別町が、地元の特産品としてPRするために1990年につくった。国が全国の自治体に1億円を配った「ふるさと創生事業」の一つだ。    * 札幌市中心部から車で1時間、山道が続く国道230号を進んでいくと、道の駅「望羊中山」が見えてくる。揚げたジャガイモを串に刺した「あげいも」が有名だが、駐車場の片隅にある3本のアスパラの塔に気づく人は多くない。直径21・6センチのステンレス製で、高さはそれぞれ10メートル、9メートル、8メートル。2月中旬に訪れると、根本が雪に埋もれていた。天気が良い日は、銀色に輝くアスパラの背後に羊蹄山が見えるという。 喜茂別町は、29(昭和4)年に日本で初めてアスパラガスの本格的な生産が始まった地とされる。町史によると、開拓使が札幌近郊で試作を続け、大正末期に道庁の指導のもと岩内町で栽培が始まった。その後、水資源に恵まれるなど、より栽培に適している喜茂別町で生産が本格化したという。    * それから半世紀以上たった88(昭和63)年、竹下登内閣がふるさと創生事業を打ち出した。「自ら考え、自ら行う地域づくり」を掲げ、88年度~89年度に全国約3300の市町村に使い道を指定せず1億円を配った。喜茂別町産業振興課の平手大貴さん(27)は「町民にアイデアを募集し、町の玄関口である中山峠にシンボルとなるモニュメントをつくることになったそうです」と話す。1億円のうち約1千万円を投じてアスパラの塔をつくった。 平成も残り2カ月。この間、農家では高齢化が進み、収穫を手作業に頼るアスパラからジャガイモや大豆など別の作物に切り替える動きが続いたという。町によると、アスパラの塔が完成した90年に170トンあった生産量は、17年は24トンに減った。 それでもアスパラが地元の誇りであることに変わりはない。町は2013年にウサギの耳にアスパラをかたどったキャラクター「ウサパラくん」をつくり、観光協会もアスパラのスープやピクルスといった加工品を売り出すなど地道なPRを続けている。 竹下内閣のふるさと創生事業をめぐっては、自由の女神像や村営キャバレーなど、首をかしげたくなる使い道も多く、「バラマキ」批判も根強い。ただ、国の方針の押し付けではない主体的なまちづくりは、地方創生が叫ばれる現在も多くの自治体が問われている。 (長崎潤一郎)

山口)みそ・しょうゆ、伝統守り150年 赤間醸造

 明治元年(1868年)創業の赤間醸造(山口県下関市)は、みそやしょうゆの醸造元として、150年にわたり地域の人々に愛されてきた。その味には、老舗ならではのこだわりが詰まっている。 工場の扉を開けると、しょうゆの香りが漂う。室内の階段を上ると、ずらりと並ぶ杉樽(すぎだる)が現れた。 樽の中には、熟成の進んだもろ…

殺人事件の賠償「代執行制度」を

 ◆遺族「宙の会」10年 殺人事件被害者の遺族でつくる「宙(そら)の会」が結成から10年を迎え、2日、千代田区で記者会見を開いた。殺人事件の時効が撤廃されるなど成果があった一方で、今後は「加害者に民事面からも犯罪に対する償いをさせる制度の確立を求めたい」とした。 会は殺人事件の時効制度撤廃を求め、2009年に設立された。会員は当初の全国16事件から20事件の被害者遺族になった。署名を集めて国に提出するなどの活動を重ね、10年には時効撤廃を実現させた。 また、民事訴訟で損害賠償請求が認められても、加害者に支払い能力が無かったり、逃亡していたりして実効が伴わないと指摘。今後は国が賠償金の支払いを肩代わりしたのち、国が加害者から回収する「代執行制度」の確立を求め、活動を続けるという。 1996年に葛飾区で起きた上智大生殺害事件の遺族、小林賢二さんは「娘にいい返事ができるよう、遺族にしかできないことを訴えながら、必ず制度の確立を目指したい」と話した。 (力丸祥子)

富山)前川喜平氏ら参加し、教員の働き方考えるシンポ

 教員の長時間労働の改善策を考えるシンポジウムが2日、元文部科学大臣の馳浩衆院議員や前川喜平元文科事務次官らを招いて富山市内で開かれた。 研究者らでつくる「教職員の働き方改革推進プロジェクト」が県内で初めて開催し、教員ら約330人が参加した。 県教職員組合の昨年の調査では、過労死ラインとされる月80時間以上の残業をしている教員は小学校で42%、中学校で66%に達した。 パネルディスカッションで馳氏…

新潟)漫談授業大ウケ、芸人・高橋なんぐさん

 漫談スタイルの「お笑い授業」が人気を呼び、全国の学校から引っ張りだこのお笑い芸人がいる。「新潟お笑い集団NAMARA」に所属する高橋なんぐさん(37)。これまでに訪れた学校は延べ1300校以上。「親や先生がうまく伝えられないことを、笑いを通して伝えてくれる」と評判になり、教育雑誌でも取り上げられている。 長岡市出身で、中学時代の同級生と「ヤングキャベツ」というコンビを組む。芸人になるきっかけは高1の時。賞金をお目当てにお笑いコンテストに申し込んだが、首都圏に行く交通費がない。「いま俺に2万円貸したら、100万円になるよ」と母親に借りて臨むと、結果は優勝。「たった3分のネタで100万円。時給2千万円じゃん」。ノリで将来を決めた。 高校卒業後、芸人活動を本格的に開始。ほどなくして「学校行事で披露するコントの指導をして欲しい」との依頼が舞い込んだ。当時髪を染めていた高橋さんは、子どもたちに「金髪先生」とあだ名をつけられて親しまれた。たまたま引き受けた仕事だったが、口コミで評判が広がり、他校からも声がかかるようになった。 旅行や「街で見かけた変なもの…

岡山)自主夜間中学を紹介する写真展 天満屋岡山で

 「岡山自主夜間中学校」の活動を紹介する写真展「やっとみつけた わたしの居場所」が、天満屋岡山店地下のアートスペースで開かれている。さまざまな事情で義務教育を終えられなかった人や学び直したい人たちに、現役教師らが手弁当で提供する学びの場。老いも若きも生き生きと学ぶ姿を映し出している。 一般社団法人「岡山に夜間中学校をつくる会」(城之内庸仁代表)が2017年4月から月2回、岡山市内で開設。10代から80代までの約90人を、城之内さんら現役教師や学生ら約90人がボランティアで教える。 展示しているのは、昨秋訪れた犬島(岡山市東区)での合宿研修や通常の授業の様子などの20点。フリーの写真家川口妙子さん(44)=倉敷市=が撮影した。小学校を卒業してから働きづめで「いつか数学を学びたい」という思いがかなった生徒、初めての「修学旅行」で仲間と夕食を作り喜び合う姿など。生徒と教師の優しさとぬくもりが伝わる作品が並ぶ。 夜間中学校の公立施設は現在8…