新聞販売所、交流の場20年

 新聞販売所の地域貢献活動を顕彰する日本新聞協会の2018年「地域貢献大賞」で、朝日新聞サービスアンカー(ASA)守口南(守口市西郷通2丁目)の取り組みが「地域貢献賞」に選ばれた。親子2代で20年間にわたって、販売所を交流の場として開放。少年サッカー大会の開催にも携わってきた。 ASA守口南は、所長の栗本健司さん(46)の父、故・恵司さんが1976年に創業。従業員として働いていた健司さんが2003年に引き継いだ。経営のモットーは「感謝の気持ちを形にする」だ。  交流スペースは1998年、3階建て住居兼店舗の2階に開設。店舗を新築するのに際し、恵司さんが「お世話になっている地域の人に恩返しよう」と、2階の1室に防音工事を施し、カラオケ機を置いた。最多で約30人が集まることができる。  年末年始を除き、土日・祝日も希望があれば午前9時~午後10時半に開放。40~90代を中心に、毎月約200人が利用している。住民側から「無料では気を使う」と申し出があり、3~4時間の利用料は1千~2千円ほどに設定した。  カラオケ以外にも、町内会の会議、地域住民同士が開いている誕生会の会場として、毎月20日以上利用されている。  公共施設の再編で守口市は今年、市立老人福祉センターを閉鎖。そのため、販売所は地域にとって一層、貴重な交流スペースとなっている。  地元の町内会副会長の吉田とし子さん(70)は、開設されて以来、ずっと利用してきた。「住民が気軽に集まって楽しめる場所は他にない。この場所があるおかげで、住民の交流が続いている。ありがたい」  また、恵司さんは98年に発足した市サッカー連盟の要望に応え、同年から小学生を対象にしたサッカー大会「守口朝日・ニッカンカップ」の開催に協力。市内の少年サッカー全チームが参加する唯一の大会だ。2000年度以降は年度に1回をめどに開催され、メダルや賞状などを寄付している。健司さんが引き継ぎ、今年も3月に開催した。  健司さんが所長になって以降も、町内会に代わって公民館の鍵や利用料の管理を担当するなど、地道な地域貢献活動を続ける。  今回の表彰を受け、健司さんは「地域で新聞販売所をやらせてもらっている感謝の気持ちを、地域貢献という形で示すという、父の経営姿勢をこれからも続けていきたい」と思いを新たにしている。