長野)伊那谷の風物詩 ざざむし漁解禁

 長野県伊那地方の天竜川に伝わる冬の風物詩、ざざむし漁が1日から始まった。ざざむしとは川底の石下に潜むカワゲラなどの幼虫のこと。これを佃煮(つくだに)にして食するのが伊那谷の珍味として知られている。この日は許可をもらった漁師たちが瀬に入り、四つ手網を構えてクワで石をひっくり返した。網を揚げると、そこには元気よくうごめくざざむしたちが……。 「水温が低い方がおいしいんだけど。まだ少し水温が高いね」。つぶやきながら伊那市沢渡の天竜川に下りたのは、同市中央の中村昭彦さん(74)。35年ほど前からざざむし漁を続けているベテラン漁師だ。 中村さんの腕には「虫踏許可証」と書いた腕章。この許可を得た漁師だけがざざむし漁をすることができる。漁期は1日から2月末までで、中村さんは「その間に15~16回ぐらい川に入る」とか。初日のこの日は午前9時半に川に下り、手ごろな瀬を見つけて四つ手網をセットした。 足場を固め、四つ手網の上流側…